切手がコンビニで売っていない問題

著者:川本まる

切手がコンビニで売っていない問題

20年ほど前、私が10代の頃は切手を買おうと思ったらコンビニに行けば
どの金額の切手でも売っていたものでした。
少なくとも私が大学生時代にバイトしていたコンビニでは大きなファイルに
切手をたくさん入れて販売していた記憶があるので、約10年ほど前までは
どこのコンビニでも似たような状況だったのではないかと思います。
 
しかし今、本当に切手が売っていません。
「62円切手と82円切手なら置いている」か「切手自体を置いていない」というところが多く、
(地域性があると思うので絶対ではないですが)大手コンビニの中では唯一ローソンだけが
まだ定形外金額の切手まで置いてくれている場合があるようです。
 
会社勤めをしていたこの10年間、切手を貼って封書を送る生活からは遠ざかっていました。
手紙を送ることはあっても、82円切手で事足りることばかりで、ここまで困ったことはありません。
 
ところが近頃、イラストレーター営業の一環でポートフォリオを郵送する事が多く、
その度に定形外の郵便料金がかかるのですが、そのための120円切手や140円切手が
欲しい時にパッと手に入らず、少々困っているのです。
 
(よりによってローソンが自宅周辺に無く、さらに埼玉から都内へ会社勤めに出ているので、
なかなか郵便局そのものに立ち寄ることも容易ではないためです)
 
郵便というシステムが、社会の中で急速に縮小していることをまざまざと感じます。
大手コンビニも、切手が殆ど売れないから売るのを止めてしまったんでしょう。
社会に求められて登場し、一時は天下をとったシステムがその役割を終えて行く姿は、物悲しいものがありますね。
 
 
しかし今後、郵便は全く消えてしまうのかといえば、おそらく私はそうではないと予想しています。
EメールやSNSなどの代替手段が登場したことで需要自体は今後も減り続けるでしょうが、
電報などのように「より格式高いとされる方法」として残るのではないでしょうか。
 
現在も結婚式の案内状などは必ず郵送でとされていますが、こういった役割としての郵便は
まだもう何十年かは続いて行くと思います。
 
これは単なる予想ですが、将来的にはネット販売の発達とともに需要が増している宅配と統合されて、
一つのサービスになるのではないでしょうか。
昼間家に人がいない共働き家族が増えていますし、モノも手紙も、家ごとにある一つの宅配BOXにまとめて
入れるような形式になって行くのではないかと思います。
 
それにしても、今はまだ定形外用の切手を取り扱ってくれているローソンですが、
やがて切手を置かなくなるかも知れませんね。いよいよ郵便局でしか買えないとなると、相当不便です。
 
2018年現在、ポートフォリオでの営業はデザイン事務所さん等だとPDFで送るケースもあるのですが、
出版社さんは必ず郵送でと決まっている場合があるため、私にとってはまだまだ需要があるのです。
もう少しだけローソンさんには頑張って頂きたいと思います。

 

 

 

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