クラウドソーシングのメリットを考えてみる

著者:川本まる

クラウドソーシングのメリットを考えてみる

いま、クラウドソーシングサイトって結構ありますね。
まだご存知ない方向けにざっくり説明すると、クラウドソーシングサイトとは、ライターやイラストレーターなんかの
フリーランサー(もしくは副業をしている人)相手に、各種の案件やコンペが公開されているサイトのことです。
私は現在、3つのクラウドソーシングサイトに登録していまして、主に稼働しているのは「ランサーズ」ですね。
(ほか2つは登録したっきり…)
 
このクラウドソーシングサイトですが、イラストレーターさんによっては非常にネガティブな見方をされることが多いです。
代表的な意見として、
「極端に安い価格でイラストレーターを募集する案件がある。イラストレーターの中には実績欲しさにそういった案件へ
応募してしまう人がいるため、イラストの価格破壊を助長する」といったものが多いようです。
 
確かに冗談かと思うような価格の案件、ありますね。
例えば1枚400円とか500円で描いてくれと言うような物があります。
しかもここから運営の手数料と銀行振込手数料も引かれるのですから、手取りなんてほとんどありません。
しかしそれでも、応募する人が何人もいるのです。
 
 
様々な問題を孕みつつも急成長している様子のクラウドソーシングサービスですが、
私は実際に利用してみていくつかのメリットを感じるようになりました。
まず第一に「クチコミを書いてもらえること」です。
 
おそらくこれが最大にして最強のメリットです。
通常、私たちがネットショッピングをする際、まだ利用したことのない店や買ったことのない商品だと、
当然クチコミを見ますよね。
クチコミ0件では、ちょっと心配になって買うのを躊躇するかも知れません。
 
同じように、私のような駆け出しでコネもないイラストレーターにとっては、クチコミこそがポートフォリオと同じくらい
強い武器になります。
どういう人なのかもわからない相手に仕事を頼むんですから、第三者の、
しかも実際に利用してみた人の意見ってかなり重宝されると思います。
 
(自分の個人サイトやブログで「お客様の声」を紹介するのもアリですが、ちょっとそこまでは恥ずかしいのも人情…)
 
第二のメリットは「実は適正価格の案件もある」ということです。
 
いやいや、サイトを見に行ったけど格安案件ばかりじゃないの!という意見が聞こえてきそうですが、
公開されているコンペの何倍、何十倍もの数が直接依頼でやりとりされているのです。
つまり、外から見ているだけではわからない案件が多数あるということ。
 
私も実際にクラウドソーシングサイトをきっかけにして、きちんと見積もりをさせていただける
良いお客様に出会いました。それも1件2件じゃありません。
 
多くの良心的な出版社様、デザイン事務所様が、すでにクラウドソーシングサイトを利用していますし、
おそらく今後もっと増えてくると思います。
 
安すぎる案件がイラストの価格破壊を起こし、ひいてはイラストレーター全体の品質低下を招くという意見には
賛成ですが、それなりの理由があって社会に受け入れられたのは間違いありません。
 
外から眺めて「こんなものだめだ」と怒るのも自由ですが、デメリットも見極めつつ、
上手く付き合って行きたいと思います。

 

 

 

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